研究代表者	日向 伸介 (大阪大学人文学研究科 / 准教授)
共同研究者	小林 磨理恵 (アジア経済研究所学術情報センター / ライブラリアン) Sivaporn Uthaisa (タマサート大学プリディ図書館情報資源サービス課  / 情報資源サービス課課長) 和田 ジャールラック (フリーランス / カタロガー) 大野 美紀子 (京都大学東南アジア地域研究研究所 / 准教授)
研究課題	タイ葬式本の資料共有化とその学術利用に係る実践的研究
研究対象国	タイ

研究概要

タイの葬式本は、タイ研究上の重要な基礎資料である。本研究では、京都大学東南アジア地域研究研究所図書室とタマサート大学プリーディー・パノムヨン図書館が所蔵するコレクションを対象として、１．資料情報を整備し、ウェブOPAC上で資料検索ができるようにする、２．両図書館間において資料情報及び資料を共有するプラットフォームを整える、３．葬式本コレクションを所蔵する米豪の図書館と、メタデータ記述の標準化を図る、４．葬式本の資料評価とその学術利用手法を検討する。

研究目的・意義・期待される効果など

本研究は、対象資料をいわゆるタイ葬式本に限定しながらも、１．日本－タイ両国間の機関図書館による資料共有化の初めての試みである。E-DDSプラットフォーム実装によって、日本・タイ両国間の文献資料相互利用を実現することで、タイ研究の発展に貢献することができる。 ２．従来欧米が主導する書誌記述規則体制に対して、タイ国側からタイ語資料情報記述の標準化を提案する初の試みとなる。３．葬式本資料を利用したタイ社会史研究展開の契機ともなりうる。

研究終了時に、メタデータ記述の標準化に係る国際ワークショップを開催して本研究の成果を公開し、日本・タイ・米・豪の図書館間協働研究の実績とする。また、本研究の成果物として、葬式本の出版動向の分析及び文献目録をデジタル版刊行する。