フィールド滞在型プログラム
「コロナ禍と政変後におけるミャンマーからタイへの国際労働力移動の諸相」
R4-5 4-2 (令和5年度 AY2023 継続)
研究代表者 | 水野 敦子 (九州大学大学院経済学研究院 / 准教授) |
共同研究者 | 藤田 幸一 (青山学院大学 国際政治経済学部 / 教授) 中西 嘉宏 (京都大学東南アジア地域研究研究所 / 准教授) Thanyarat Apiwong (チェンマイ大学人文学部 / 助教授) 生駒 美樹 (東京外国語大学世界言語社会教育センター / 講師) |
研究課題 | コロナ禍と政変後におけるミャンマーからタイへの国際労働力移動の諸相 |
研究対象国 | タイ, ミャンマー |
研究概要
本研究は、Covid19・パンデミックと政変以降のミャンマーからタイへの国際労働力移動の今日的諸相について分析することを目的とする。
パンデミックと政変は、国際労働力移動の諸側面に影響を与えた。本研究は、タイ国内におけるミャンマー移⺠への諸側面への影響分析を試みる。まず、パンデミック対策の変遷について整理したうえで、政変の影響を分析す。移⺠の就業する産業や、移⺠コミュニティー、少数⺠族組織に関して、代表者のフィールド駐在期間を中心に現地調査を実施する。
研究目的・意義・期待される効果など
本研究は、新型コロナ・パンデミックと2021年2月のクーデター以降のミャンマーからタイへの国際労働力移動の今日的諸相について分析することを目的とする。具体的には、以下の点について、タイ国内から把握できる移⺠への影響を明らかにすることを目指す。
① パンデミック政策の変遷とミャンマーの政変により、タイ国内への移⺠が、如何に変化したか。
② パンデミック政策とミャンマーの政変により、タイの農業や縫製業など外国人労働者への依存の強い産業とその外国人雇用が、如何に変化したか。
③ 歴史的に形成されてきた移⺠コミュニティーやネットワークが、パンデミックや政変下において如何に機能し、また変化したのか。
これらの学際的問いは、アジア域内の労働力移動を通じた送出入国地域の相互依存構造を解明するうえで示唆に富んでおり、学術的な意義を有している。また、本研究は、移動の停滞から再活性化の転換期の時宜を得ている点にも、オリジナリティがある。