パイロット・スタディ・プログラム
R7 2-3「在外ブータン人コミュニティに関する越境型地域研究: 脱領域化と再領域化に着目して」(令和7年度 AY2025)
本研究では、オーストラリア及び日本に在住するブータン人を研究対象とし、ブータン社会がいかに脱領域化し、在外ブータン人コミュニティとして再領域化していくのかを検討する。博士論文の執筆を見据えた本パイロット・スタディは、従来の一国主義的な地域研究、特に閉鎖的・固定的に描かれがちなブータン地域像を乗り越える試みである
R7 2-4「台湾におけるインドネシア移⺠キリスト教コミュニティの成⽴と展開: 派遣元教団に焦点を当てて」(令和7年度 AY2025)
本研究は、台湾でインドネシア移民向けのキリスト教共同体(カトリック教会とメソジスト教会)が設立された背景を解明する。特に宣教師の派遣元である宣教団体に着目し、ジャカルタ・スラバヤ・メダンでの資料収集とインタビュー調査を通じて、宣教師が台湾に派遣されるに至った経緯を明らかにする
R7 2-5「社会ネットワーク分析法を⽤いたタイ国タリボン島におけるジュゴンの個体間関係の可視化」(令和7年度 AY2025)
本研究は、タイ国タリボン島に生息するジュゴンの個体間関係を可視化・定量化し、空間利用パターンの決定要因を明らかにすることを目的とする。現地の2つの海草藻場でドローンを用いた行動観察を行い、インタラクションの記録・分類および社会ネットワーク分析(SNA法)を実施する
R7 2-6「北部タイのゾウ飼育施設におけるアジアゾウとヒトの相互行為分析に向けた行動観察調査」(令和7年度 AY2025)
本研究ではタイ北部にあるゾウ飼育施設において、ヒトとの共生の歴史が長いアジアゾウ(以下「ゾウ」)と、ゾウの面倒を見るゾウ使いとの間で見られる発話や身振りなどの行為のやり取り(=相互行為)の分析を目指す
R7 2-7「“boof ”[ブ](功徳)を積むカトリックたち: 北タイ山地のスゴー・カレン族村における教会政治とコメの寄進に着目して」(令和7年度 AY2025)
本課題は北部タイ山地社会においてカトリックを信仰するスゴー・カレン族の人々を対象として “boof” [ブ] (功徳)、“Maz boof taj ”[マブタ](功徳を積む)という概念を、宗教者(司祭、助祭)と信徒が運営する村レベルの教会政治において、生産、寄進、分配される“bu” [ブ](コメ)が織りなす社会関係に着目することで理解し、コメを媒介として功徳を積むという行為を通じてカトリック・カレンがいかに神と人の関係を築いているのかを明らかにする





